沖縄市にある医療施設。

保育士「今日はにじ子屋さんが来ているので、にじ子屋さんに演奏してもらいます」

治療やリハビリに通う子どもたちなどが参加する外来保育。演奏するのはフリースクールの子ども達です。

うるま市にあるフリースクール「にじ子屋」。約20人の子どもたちが学んでいます。

▼高橋バーク直子さん「みんなが頑張って、何年もかけて集めたシーグラスだよ。これがお宝だからね」

この日は、ビーチクリーンの時に集めた貝殻やシーグラスを使った作品作り。

▼高橋バーク直子さん「いいね、さすが。かんちゃん。シンプルだね」

男の子「海もきれいになって、みんなと遊べてたのしかった」

「にじ子屋」を立ち上げた、高橋バーク直子さん。元々は、特別支援学校の教員として17年間勤めていました。自身もダウン症のある子どもの母となったことから「居心地のいい学びの場」について考えてきました。

(右)高橋バーク直子さん

▼高橋バーク直子さん「自分の家庭がダイバーシティーな家族を持っているんですよね。私の次男がダウン症で、うちの夫がアメリカ人で。本当に人種とか自分の能力の差とか年齢も関係なく、誰もが生きる力というものを大切にすれば人って輝いていけるんじゃないのかなという思いから。みんな、一緒じゃんっていうところから始めたっていうのがきっかけです」

特別支援学校での教員時代、体験学習を通して、生き生きとした教え子たちの表情が印象的だったという直子さん。農業体験など、体験学習を中心とした学びの場を作りたいと、2021年に「にじ子屋」を設立。国籍の違いや不登校障がいのあるなしに関わらず、さまざまな子どもたちが学んでいます。

▼高橋バーク直子さん「子どもたちが、次男が遅れて何でしゃべらないのとか、最初はみんな何でと聞いてきたんだけれども、彼は彼のペースがあるんだよっていって。うちの子のペースに合わせてくれたりとか。次男はこうやったらいいんだよって、逆に子どもたちが教えてくれる」

体験学習が中心のためかテレビ局の音声の仕事にも興味深々です。

▼高橋バーク直子さん「なんか、ADみたい」

▼高橋バーク直子さん「何か一つ好きなことを見つけてほしいなという思いで、種まきをやっているんですよ、私、子どもに。何か一つ、ここから芽が出たらいいなという思いで。(ウクレレを)今まで絶対触らなかった、1年間触らなかった子も触って、今は人前で演奏したりとか。本当にいつ芽が生えるかわからない。そういうのが本当に大事だなと思って」

こうした取り組みは、SDGsの目標にもつながっています。

外来保育に参加した母親「子ども同士で触れ合うと、人見知りもなくこの子もくっついていくので。普段、交流の場が少ないので、にじ子屋さんが来てくれて、女の子たちが遊んでくれて、私もうれしいなと思います」

保育士「みんな上手だったよ。みんな、腕をあげているね」

スクールのスタッフ「新しいメンバーが今度はいるから、いっぱい練習してきます」

子どもたち一人ひとりの個性を伸ばしながら居心地のいい空間を目指して。日々の体験学習が子ども達を育む軸となっています。