機長「機体から異音がした」

運輸安全委員会 奥山克也 航空事故調査官
「機体の損傷状況としては、メインローターがすべて折損しています。根元の方まで折損していますので回転しながら接水したというのがわかりました」

運輸安全委員会の事故調査官が機体を調べた結果、ヘリコプターは傾いた状態で着水し、強い衝撃を受けた可能性があるとみられています。

また、海上保安庁の聴き取りに対して機長は「機体から異音がした」と話しているということです。

飛行力学を研究する九州大学大学院の東野教授は、この「異音」について、機体の後方にある小さなプロペラ「テールローター」の周辺で何らかの異常が起こった可能性が考えられると言います。

九州大学大学院 東野伸一郎 教授
「テールロータ―あるいはフェネストロン周りのどこかで何かの破壊が起こって、機体が回転するのを止めている力が弱くなって方向の制御ができなくなって高度が下がってしまったと」

海上保安庁や運輸安全委員会はエンジンの記録装置や警報装置を解析するなどして、事故の原因を詳しく調べています。