本州も飛び越える「カミカゼ・ドローン」イラン人教官が発射の情報も

ーー今回の攻撃ではイラン製のドローン『シャヘド136』が使われていたとされています。ロシア名はゲラン2、これは一体どのようなものでしょうか?
「このドローン、ロシア語では「ゼラニウム」という花の名前を意味していますが、実はロシア国内で作っているという分析もあります」

ーー最長航続距離が2500km、日本列島で言うと、青森~山口・下関市までが大体1500km~1600kmということですが、本州を軽く飛び越えてしまうほどの航続距離です。最高速度は185km、重量が200kg、翼の幅が2.5m、「カミカゼ・ドローン」とも呼ばれています。
「クリミア半島、ヘルソン州にイラン人のドローンを使っている教官、その教官が売っている可能性もあるという報道もあります。おそらく国内に向けて売っているという情報も出てきました。となると作戦前にイラン人の教官をロシア国内に移動させて、クリミアにイラン人の教官が滞在しながらこの攻撃を行っている可能性があります。一方でイラン側はこれを否定しています」
ーーイラン、ウクライナ、ロシア、アメリカがどう主張しているのか、ウクライナのクレバ外相は『イランとの外交関係を断絶』するよう提案。一方のイランの報道官は、ウクライナやロシアにいかなる武器も輸出はしていないと否定しています。そしてロシア国防省は『長距離ミサイルで攻撃し、全ての標的を破壊した』と発言しています。アメリカの報道官は『イランは嘘を言い続けている。ドローンを用いた証拠がたくさんある』と話しています。各国の反応をどのように見ますか?
「私は今後、イスラエルの動きに注目しています。イスラエルはイランを敵視していますので、ドローンの対策を練っているんですね。そしてここ最近、ロシアへのイスラエルの態度が変わったんです。対ロシアの制裁国に加わって、イランのドローン対策の防空システムを渡す。イランは敵なのでウクライナに渡す可能性もあるのではないかなと考えています」