山口県のレッドデータブックで、絶滅危惧種に指定されているギフチョウ。

11日、周南市の児童が育てて空に放ちました。



赤や青、オレンジ色の模様が鮮やかなギフチョウ。

羽を広げると5センチ程度でこの時期に現れることから「春の女神」とも呼ばれています。

このギフチョウを八代小学校の3・4年生が、卵から1年かけて育ててきました。



飼育してきた 小林琉斗くん
「毎日水をあげたりエサをやったりするのが大変でした」

八代小学校では環境保護について学んでもらおうと、この活動を30年以上前から続けています。

今年は、寒い日が続き、例年より10日程度遅い先週末に羽化したということです。



この日は児童が育てた26匹と地元のギフチョウを守る会が育てた20匹が放たれました。



本州の里山に広く分布するギフチョウは、山口県が最も西の生息地とされています。

県のレッドデータブックには、「ごく近い将来に絶滅の危険性が極めて高い」絶滅危惧種に指定されています。



八代のギフチョウを守る会 田島実 顧問
「八代全体の自然について学んでもらえるというか、心がそれだけ豊かになるんじゃないかと思います。それを私は願っています」



ギフチョウは長い距離は移動せず、2週間ほどで次の世代に命をつなぐということです。