政府が放出した「備蓄米」の販売が、鹿児島でも10日から始まりました。しかし、県内のスーパー各社からは「備蓄米」の効果に厳しい声も聞かれます。
(記者)「ありました、備蓄米が並んでいます。通常入荷分より100円安くなっているということです」
鹿児島市のスーパー「エーコープ桜ヶ丘店」では、10日から備蓄米の販売が始まりました。開店前から行列ができ、次々と購入していました。

政府はコメの価格高騰を抑えるため、備蓄米をこれまでに21万トン放出。このうちJA県経済連は2000トン確保し、グループのエーコープ79店舗などで順次、販売します。

エーコープ桜ヶ丘店では、備蓄米350袋を入荷。産地は新潟で、5キロあたりの価格は税抜きで、白米が3380円、無洗米が3480円で、普通のコメに比べ100円下がっています。
ただ、去年の同じ時期と比べると、2倍近い値段です。
(客)
「高くても買うしかないので買っていた。(備蓄米を)出してもらわないと、コメがあるところにはあるのなら。みんなが困っている」
Q.100円安くなったが?
「もっともっと下げてほしい、備蓄米だし」
「前の値段に戻ってほしいという気持ち」

農水省によりますと、全国のスーパーのコメの平均価格は、直近は5キロあたり税込み4206円と、13週連続で値上がりしています。

これを受けて、江藤農林水産大臣は9日、「本格的に新米が出回る前の7月まで毎月、備蓄米を放出する」と明らかにしました。
エーコープ鹿児島は、備蓄米の放出で在庫不足は解消されるとみています。

(エーコープ桜ヶ丘店 前野研二店長)「新米が出回るまで在庫として販売できればなと期待している」
販売されているコメに「備蓄米」という表示はありません。また、産地やブレンドなのかも毎回変わる可能性があるということです。