■多忙な中「芸を極め、後進を育成」
「サーカスご覧になりながらお召し上がりいただけます。いかがですかー」木下大サーカスでは、出演者が会場の設営や売店での販売も兼務しています。1人で何役もこなすのがルールです。

「自分の出番が終わったら、他の人の芸の手伝いもあるし、接客もみんなでやっています」
公演が終わっても、団員たちは忙しく働いていました。会場の後片付けやセットなどを細かくチェックする作業があるからです。
そして、作業の後は、芸を極めるため厳しい練習に入ります。
自分の若い頃のように若手が頑張る姿に、後輩を育てようという思いも強くなっています。
「やっぱりうれしいですね、その子らの努力も見ているので。その人がデビューってなったらみんな舞台袖でじっと見てて成功しようが失敗しようが、裏に帰ってきた時は『おめでとう!』って大拍手ですね」
仙台での公演も残すところ1か月半です。
「人が飛んだり逆立ちしたり、それこそライオンが駆けまわったり、ゾウが鳴いてたり、すごく不思議な空間。それを見せれるのがサーカスなので、その不思議な体験を味わってほしいです」

地元仙台に笑顔を届けたい。伊藤さんは走り続けます。
木下大サーカスの仙台公演は、12月4日まで行われる予定です。