新生Vリーグの初代王者となったフラーゴラッド鹿児島。フルセットにもつれた大熱戦を現地で取材しました。

千葉で行われたプレーオフ決勝。鹿児島からもファンが駆け付ける中、フラーゴラッドは、西地区優勝の三重との一戦に臨みました。

(記者)「西地区2位から逆転でのリーグ優勝へ、まもなく試合開始です」

応援は地元・日置市からも。

(観客)「10時半にきました。きょう優勝してパレードをしようという気持ち」「楽しみ。勝つことを祈って」

およそ120人が声援を送りました。

フラーゴラッドは、左手を負傷していたキャプテン・長友が、3試合ぶりに大一番で復帰。最初の得点は、その長友の左手から。

第1セットを落としたフラーゴラッドでしたが、続く2セット目。笠利のサービスエースに…長友の強烈なスパイク。左右のエースの活躍で、このセットを奪います。

勢いに乗ると、第3セットで藤原が躍動。ブロックにクイック、さらにはサーブでも。2セットを連取し、勝利へ王手をかけます。

しかし、続く第4セット、チームをけん引していた長友が両足にけいれんを起こし、ベンチへ。このセットを奪われ、勝負の行方は15点先取の最終第5セットにもつれます。

ここでも三重にリードを許す苦しい展開となりますが…会場の応援を背に、フラーゴラッドは粘りを見せます。

一度でだめならもう一度。追い上げると一気に逆転。そして迎えたマッチポイント。

目指してきた“接戦を勝ち切るバレー”をみせたフラーゴラッド。生まれ変わったVリーグで初代王者に輝きました。

▶試合直後の様子を画像で掲載しています。

(長友優磨キャプテン)「この18人でバレーボールができるのも最後だったので、みんなありがとうという気持ちで涙が出た。全員が諦めない気持ちをもって、逆転することができて優勝を掴めたと思うので、最高にうれしい」

(小川貴史監督)「“接戦を勝ち切る”スタイルを実践しきれたことが勝ちにつながった。選手がよく頑張った。会心の試合だった」

(ファン)「勝ってよかった」「粘り強いバレーがたくさん見られた。思わず泣いてしまった」

長友選手がチーム練習に復帰したのは、先週2日水曜日。このファイナルにかける想いが伝わりました。