「紙幣を調べる必要がある」 3億円の詐欺被害も

日比キャスター:
石川県の60代女性は「あなたの携帯電話から迷惑メールが大量発信されている。対処しなければ携帯電話が使えなくなる」という自動音声の電話を受けました。

そうすると、警察官などを名乗る男から「犯罪を行っていないことを証明するために、あなたの資産を警察が指定する口座に送金し、紙幣を調べる必要がある」と言われたそうです。結果として、32回にわたり現金約3億円を振り込んでしまったといいます。

冷静に考えれば、紙幣を調べるなんて変だと思いますが、自動音声で聞こえてくるとパニックになってしまいますよね。

元神奈川県警 捜査一課長 鳴海達之さん:
警察や検察などの捜査機関から電話があると、頭の中が勝手にパニックを起こして「自分は何をやったんだろう」と考えてしまい、詐欺を疑わなくなってしまいます。

そういったことがないように、一回冷静になって電話を切り、落ち着いて考えてもらえればいいと思います。

日比キャスター:
警察の相談窓口もありますが、「ちょっと変だな」と思ったら、周りの人に相談してみるのも必要ではないでしょうか。

また、私は知らない番号から電話がかかってきたら、一度検索するようにしています。ホームページなどにセンターの番号が載っていることもあるので、一呼吸を置いて、こういった詐欺を防げたらと思います。

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<プロフィール>
鳴海達之さん
元神奈川県警 捜査一課長
組織犯罪対策本部長や川崎警察署長を歴任