2車線区間の死亡事故率はおよそ3倍

常磐自動車道は、福島県内では現在、広野ICより北側が2車線の区間となっています。今後、4車線となるのは、「相馬ICから新地ICまで」の約6キロ、「浪江ICから南相馬ICまで」の約1.9キロ、そして「広野ICからならはスマートIC」までの約5.6キロの3つの区間で、いま4車線化に向けた事業が進んでいます。

4車線化には、様々なメリットがあると言われ、そのうちの1つが重大事故の減少です。

2016年に大熊町の常磐道で起きた乗用車と大型バスの正面衝突事故では、乗用車が対向車線にはみ出し、親子2人が死亡しました。現場は中央分離帯がない対面通行の区間で、センターラインにはゴム製のポールのみが設置されていました。

国土交通省によりますと、おととし、常磐道の2車線区間の死亡事故率は、4車線以上の高速道路に比べておよそ3倍となっています。今回の4車線化はこうした重大事故を減らすことが期待されています。

また、ほかにも大規模な災害が起きた時の交通の確保や、渋滞による速度低下の緩和などが見込まれます。

常磐道には2車線の区間が多く残っていて、その全てで4車線化を目指すということですが、全ての4車線化が完了する時期については未定だということです。