帯状疱疹ワクチンは2種類 それぞれどう違う?

国は、帯状疱疹を防ぐにはワクチン接種が最重要だとして、今年度から高齢者などを対象に定期接種化に踏み切りました。
ワクチンには、1回で済み価格が低い「生ワクチン」と、効果が高いけれども2回接種しないといけない「不活化(組換え)ワクチン」の2種類があります。
広島皮膚科医会 河合幹雄医師
「ワクチンは、発症も防げれば神経痛も防げるので、むしろ神経痛に対しての(予防)注射、という流れだと思う。50~60代の若くて健康な人は、生ワクチンでもいいかもしれません。不活化ワクチンの方は、2回打たないといけないし値段も高いが、効果は圧倒的にこっちの方がよく効く。あとは回数だとか、値段だとかも考慮して決めていくしかない」
「ワクチンの定期接種化で水ぼうそうが減って帯状疱疹が増えた」という不思議な現象について、河合医師の話がありましたが、こういうことです。

かつて大人は、近くにいる子どもが水ぼうそうにかかることで、そのウイルスにさらされて体内の抗体を活性化させていました。
しかし、2014年以降、水ぼうそうの(水痘)ワクチンが定期接種化したことで子ども達が水ぼうそうにかからなくなり、結果、大人たちは免疫力を高める機会を失い、同じウィルスが元となる帯状疱疹を発症しやすくなったと考えられているそうです。
そこで今年度から定期接種化されたのが、帯状疱疹に対するワクチンです。65歳以上、5歳ごとの対象年齢などに対して補助が始まります。(自治体によっては拡充している市町もあります)
5年後には5割を発症させない「生ワクチン」と、10年経っても8割を発症させない「不活化(組換え)ワクチン」の2種類ありますが、どちらのワクチンにしても、自治体ごとに、自己負担額が変わります。

県内で助成額が高く、自己負担額が低いのは、竹原市。県内で自己負担額が一番高いのは、広島市。広島市は、「定期接種B類(高齢者のインフルエンザワクチン)と同じように薬剤費を受益者負担とする」という考え方で決めているとのことです。