海抜22mの防波壁 さらにかさ上げ→海抜28mに

浜岡原発の発電機は1号機から5号機まであり、1号機と2号機はすでに運転を終了し、廃炉作業中。3号機から5号機が再稼働を目指しています。

すぐに目につくのが海沿いにそびえ立つ「巨大な壁」。

(大石邦彦解説委員)「無機質なコンクリートなので、より巨大に感じる」

総延長約1.6キロメートル、海抜22メートルの防波壁。元は18メートルで建てられましたが、2015年に4メートルかさ上げし、さらに今工事が行われようとしています。

(中部電力 浜岡地域事務所・榊原浩之さん)
「4メートルのかさ上げ部分を撤去して、上に10メートルの壁を追加する」

津波の高さを最大25.2メートルとする独自の試算を元に、防波壁をさらにかさ上げし、海抜28メートルにする計画です。全ては、津波の直撃を受けた福島第一のあの惨状を避けるため。そして、この防波壁も越える津波が襲った場合の"備え"も。

(大石)「緊急時のガスタービン発電機の建屋なんですね」

海抜40メートルの高台にある、ガスタービン発電機。福島第一原発の事故では地下の非常用電源が水没して使えなくなったため、原子炉のメルトダウン事故につながりました。核燃料の冷却は原発の生命線。それで高台に非常用の発電機を造ったのです。