3年連続で初任給引上げ

一方、県内では北陸銀行が3年連続で初任給の引き上げを決めました。

北陸銀行人事部 内藤佳歩さん
「元々は3年前は20万6500円だったんですけれども、引き上げ後、今回の発表で27万円に総合職・転居を伴う転勤のあるコースは変更になりました」

北陸銀行は来年4月から大卒の総合職(転居転勤ありコース)の初任給を27万円に引きあげます。

引き上げ幅は2万円で、ことしの新入行員にも7月からこの初任給が適用される予定です。

北陸銀行人事部 内藤佳歩さん
「まず初任給、給与水準を意識されて企業を選ばれる学生さんは多いと思うので、今回の引き上げはすごく武器になるんじゃないかなと。学生にも訴求をしていきたいなと思っています」

初任給引き上げの背景には将来的な人手不足への懸念があると言います。

北陸銀行人事部 内藤佳歩さん
「当行の採用活動においては、地元の学生だけではなくて、首都圏や関西圏の学生の採用みたいなところも行っておりまして、他のエリアの給与水準というところも勘案しながら今回、引き上げを行いました」

グループを含めると東京都や北海道など全国各地に支店を持つ北陸銀行。

金融大手の三井住友銀行が来年4月から初任給を30万円に引き上げるなど人材の獲得競争が激しさを増すなか、初任給を大幅な引き上げを決断しました。

初任給引き上げは企業選びの決め手になったのでしょうか――

1日に入行式を終えた新入行員は。

記者「3年連続で初任給が上がっているのは、そのあたりはどうでしたか?」
北陸銀行の新入行員 金﨑陸さん
「もちろん決め手のひとつではありました。働いた分の給料がしっかりと反映してくれる銀行だということはわかったので、そこも決め手のひとつではありました」

北陸銀行の新入行員 井上夢月さん
「初任給が決め手っていうわけじゃ全然なくって、それよりもやりがいとかのほうで私は重視したんですけど…。やっぱり上がるにこしたことはないというか物価高とか周りの社会の状況とかをみて、上がったのはすごくうれしいことだなと思います」

帝国データバンクの調べによりますと、新卒社員の初任給を引き上げる全国の企業の割合は71%で、引き上げ額の平均は9114円でした。

調査では人材確保のために苦しいながらも賃上げを行った中小企業も多くみられたということで、経営圧迫につながることへの懸念も指摘されています。