2025年4月1日から、普通自動車免許の取得方法が大きく変わりました。
道路交通法施行規則の改正により、教習は原則すべて「オートマ車(AT車)」で行われることになりました。これまで「マニュアル車(MT車)」で教習や検定を行っていた自動車学校は、順次対応を進めています。

長崎市にある浦上自動車学校では、普通マニュアル免許を希望する生徒が全体の約4割。これまで教習・卒業検定ともに「マニュアル車」を使用していましたが、2025年4月以降に入校した生徒は全員「オートマ車」で教習が行われます。

マニュアル車を希望する人は、オートマ車での教習を終えた後、4時間程度のマニュアル操作教習(クラッチ・ギアチェンジなど)を行い、マニュアル車の運転に必要な技術を学びます。

教習車不足が懸念

浦上自動車学校 業務部長・中ノ瀬潤さんは、「オートマ車を選ぶ生徒が増えており、制度変更は時代の流れだと感じています。ただ、オートマ教習車の数が足りるかどうかは正直ギリギリ。予約を調整しながら柔軟に対応していきたい」

変更の背景と狙い

今回の制度変更には、初心者が段階的に運転技術を習得しやすくするという狙いがあります。特に「最初からマニュアル車の操作に不安がある」という人にとって、オートマ車で基本的な運転をマスターしてからマニュアル技術に挑戦できるのは大きなメリットです。

「路上なし」の不安

ただし、路上で実際にマニュアル車を運転せずに免許を取得できるという形には、懸念の声もあります。

クラッチ操作やギアチェンジといったマニュアル車特有の運転技術が短時間で本当に身につくのかが、今後の課題といえます。