教育の基本は気づきを与えること

ロッテHD 玉塚元一社長:
組織の長として、コミュニケーションで気をつけていることは。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
こちらから一方的なコミュニケーションにならないように、なるべく相手の人に喋ってもらうようには心がけている。

ロッテHD 玉塚元一社長:
野球はチームプレーだけど限りなく個人プレー。でも、チームで勝たなきゃいけない、協調性などメジャーの経験も含めてあるか。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
ある。今回マリーンズでも主体性を主に出しているが、協調性のある程度の枠の中で主体性を出していかないとチームは成り立たないと思う。

ロッテHD 玉塚元一社長:
アメリカは本当に強烈な個人主義の塊みたいに感じるが、チームがビジョンや目標を大事に理解してforTheチームのために、みんなが取り組むカルチャーがある。チームの団結力やチーム内の協調とか目標を一緒にするみたいなことは実はすごく大事なのではないか。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
それは選手だけじゃなく、コーチ、あとはスタッフまとめて本当にチーム全体でいかないと盛り上がりはでてこないと思う。

ロッテHD 玉塚元一社長:
吉井さんと接しててすごいなと思うのは試合の9回の裏、2点差で勝っててバーンと打たれた時、平常心で見ている。僕、テレビとか野球場にいながらおい!みたいになるが、どうやってコントロールしているのか。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
選手たちは監督の顔色を見ているので、首脳陣もそうだがあたふたするとチームが駄目になってしまう。まだ大丈夫だと選手たちには思わさなきゃいけない。

ロッテHD 玉塚元一社長:
ある意味訓練。ぐっとこらえて、どう選手が見ているのか、ファンも見ているし、その中でどういう表情をするかということを訓練してるわけだ。これは僕は見習わなきゃいけない。吉井さんの教えないのはどういう意図なのか。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
結局教えるが、教育の基本は選手たちに気づきを与えることだと思う。こうしろ・ああしろといったら選手は考えないので気づかない。

ロッテHD 玉塚元一社長:
僕もいろいろな会社で経営をして、いろいろな人と接してきた。成長する人と成長しない人の決定的な差は気づける感受性だと思う。これはすごく大事なことなのだ、これは絶対にここで徹底的に向き合わなきゃいけないのだ、これは学んでおかなきゃいけないのだと気づける感受性とそこで主体的に行動できるかという人と、感度が低くて気づけない、行動に移らないという人とグループが2種類あるとすると、企業という場でも全然成長していくスピードが違う。でも、それに気づけるようにするというところをいろいろな工夫をしながらやっていく。

千葉ロッテマリーンズ 吉井理人監督:
これはコーチの協力が必要ですがコーチングの技術なので選手を駄目にする、うまく気づかせてするというのも指導者の力は大きい。