衆院選の敗北以降、自民に「物申す」公明党 党独自の活動を“見える化”している

――自公連立から26年、悪い言い方では「下駄の雪」とも言われた公明党ですが、去年の衆院選で大きく負けて以降、ずいぶんいろんなことを言うようになったと思っています。

岡本三成 公明党 政調会長:
去年の衆院選は大変厳しい結果で、それ以降大きく何か戦略を変えたということではないんですけれども…やはり全ての選挙の結果というのは自分たちに原因があると受けとめるべきだというふうにみんな思っています。

なので、確かに自民党のいろんな不適切なことがあって、その逆もあったと思いますが、それはそれとして私達がもっと有権者の皆さんに訴えて、ご理解いただいて、評価をいただけるように、独自の活動をもっとしていくべきなんじゃないかというふうに思っていまして。

なので、自民党に今まで以上に何か強く言っているということよりは、今までも言ってきたのを「見える化」しているんだと思うんですね。今まではいろんなメディアがいないところでお伝えするのが慎ましやかだし、連立与党としての矜持でないかと思っていたところもあるかもしれません。

――自民・公明は今、少数与党で苦労されていますが。

岡本三成 公明党 政調会長:
私はすごくポジティブで、国会で議席をお預かりして13年になりますけれども、「もっと前からやっとけばよかった」と思いました。今、現実には与党だけでもものが決まらないし、けれども実際昨年の衆議院の結果は自民党が第一党ですから。立憲ではありませんので。何を国民の皆さんは意思表示されたかというと、今まで通り与党でたたき台を作ったりリードはしていきなさいと。ただそれだけではものは決まらないので、広く野党の皆さんにもご意見を伺いながら、より良いものにできるんだったらそれをどんどん取り入れていきなさいと

なので、それが高額療養費であっても、教育の無償化であっても、103万円の壁の修正であってもやってきました。かなり時間はかかりますけれども、政策は実は結構ご評価いただいてると思ってまして。103万円は160万円にみんな上がってますから。いずれ178万円にも上がるように、物価が上がればこれも上がっていくような仕組みを作るということを法律で決めましたので。

有権者の方は本当に冷静で中身をよくご覧になってらっしゃるんですよ。高額療養費も紆余曲折ありましたけれども、やっぱり凍結したことを評価されています。そのプロセスはもしかしたら不十分だったかもしれませんけれども。やっぱり、時間がかかっても、またはいろんな方とやる中で議論が右行ったり左行ったりってすることがあっても、結果的に国民の皆さんが期待されている近いところにしっかりとまとめていくということが大切だし、ご評価されてると思ってるので。多分何年か前の政調会長に比べると、政調会長として使ってる時間ってものすごく多いんだと思うんですが、ただこれが期待されてるんだ、と思って今やっています。