予防へ座学も「頭と心と体は三位一体」

河野さん
「頭と心と体というのは三位一体。これがうまく機能したとき初めて能力というものが発揮されるし、技術が成長していく」

イップスにならない環境づくりのため、座学も大事にしています。イップスは、外部や自分自身のプレッシャーにより、無意識に筋肉の硬化が起きます。

河野さん
「今までやっていた打撃フォームを変えられちゃうことによって反抗しているわけだ。ストレスとして。その中でここがパニックを起こしているわけだ」

経歴生かしプロ選手と子どもたちが交流
河野さんはこれまでの経験を生かし、野球を楽しんでもらう活動にも力を入れています。プロ野球でのネットワークを生かし、千葉ロッテマリーンズの国吉佑樹投手らが、去年から宇部市で自主トレーニングを始めました。

千葉ロッテマリーンズ・国吉佑樹投手
「何か地元の少年野球の子たちに僕たちも還元したいという思いもあったので」

今年、初めて少年野球教室を開き、およそ130人の子どもたちが集まりました。国吉投手は去年、24試合連続無失点という球団新記録を打ち立てました。

国吉投手
「去年ひとついい結果も出ましたし、今年もその成績にあやかるじゃないですけど、また同じような成績を残したいという思いもありますし。それで宇部を今年も自主トレの場所に選びました」

子どもたちに投球フォームなどを披露。子どもたちにとってはプロの技を間近で体験できる貴重な機会になったようです。

小学4年生
「プロ野球選手になってお兄ちゃんと対戦したい。お兄ちゃんも野球しています」

イップス克服は「人間づくり」

プロ野球選手と一緒にプレーすることが、地域の活性化にもつながると考えています。イップスの克服は夢の甲子園出場だけでなく今後の人間づくりへとつなげていきたいという思いが込められています。

河野さん
「野球だけではなく今後社会に出て、いろいろなところに就職しても通用する人間づくりをしていきたいと思っているし、チームとしては3年以内くらいに甲子園に連れていけたら」