「18Lの水を背負い」一つ一つ掘り起こしながら地中の火種も消火

23日、周辺には複数の焦げた木があちこちに倒れているなか、消防団員たちは急な山の斜面を登っていました。
団員たちは、その間を歩きながら火が残っていないか、丁寧に確認します。
目視では、火が消えているように見えるところも、サーモグラフィーで見てみると、樹木の内側や根っこには熱源が残っていることもあります。

そんなときは、ジェットシューターという消火器材を使って水をかけていきます。
木の内部が高温だった場合は、チェーンソーで伐採し、消火しなければならないこともあるそうです。

鎮圧した後も団員たちは、サーモグラフィーで樹木や地表などの温度を計測し、高温のところがないかをチェックします。
あった場合、地面を掘り起こし、地面の中の火種も消していきます。
また内部の温度が高い樹木は、チェーンソーで伐採して消火する、大がかりな作業になってきます。
23日にも、2件の熱源が発見されましたが、消火に至っています。
日比キャスター:
一つ一つ、足を運んで確認しなければならないんですね。
元東京消防庁 特別救助隊 田中章さん:
背負い式消火水のうというものを背中につけ、18Lの水を背負っています。
スコップなどで掘り起こしながら、背中の背負い式消火水のうの水を少しずつ出して、完全に消火をするという活動をしています。
アメリカで消防隊を経験 ハロルド・ジョージ・メイさん:
私はアメリカの消防隊で経験があります。熱源はサーモグラフィーなどを使えば確認できますが、やはりそこだけではなく、地中深くに入っているのが一番怖いです。
元東京消防庁 特別救助隊 田中章さん:
空中消火によって、おおむね消火はできたとしても、山林火災の場合は、火災の範囲が非常に広いんです。
あとは人が山に入って、一つ一つ掘り起こしながら、鎮火に向けて活動するしかありません。