そして3月9日、パリで開催されたファッションショーへ!

会場となったのはエッフェル塔近くのシャングリラホテル。

世界各国から訪れたデザイナーに囲まれる中、リンゴ染めのデニムパンツがお披露目されました。

「パンクロック」をテーマに「再倖築」がプロデュースした15の衣装の中でもリンゴ染めの衣装は異彩を放ちます。

パリで披露されたリンゴ染めのリメイクデニム(提供:原口光雄さん)

■再倖築 プロデューサー 渋川創一郎さん:
「『リンゴで染めているんだよ』という説明をすると、おお!みたいにすごく驚かれていて、衣装として見ると何で染めたかとか、これがりんごなのかとか分からないんですけど、説明をしてあげるとそのインパクトは大きいんだと感じました」

会場に訪れた原口さん夫妻も、リンゴ染めが世界に届いた瞬間をかみしめました。

■飯綱町地域おこし協力隊 原口光雄さん:
「町の隅っこにある 寒い場所で染めたものが、世界中からVIPの集まるすごい場所で披露されたというのが信じられない気持ち」
■妻・麻希さん:
「リンゴ染めのデニムは本当に目を引く、輝いている感じでとても感動しました」

18日、飯綱町では町長や町の職員を招いてプロジェクトの報告会が行われ、「苹果染(ぴんごぞめ)グループ」のメンバーも初めて、映像を通してファッションショーの盛り上がりを知りました。

■苹果染グループ 宮本久子さん:
「素晴らしい 農村で昔からやっている基本的なものが認められたというのは、持続可能な地域づくりの基本になると思う」

高齢化により後継者不足が心配されていたグループにも、去年(2024年)若手メンバーが3人加わりました。

■グループに加わった荒井亜由美(あらい・あゆみ)さん:
「細く長く続けられるように、あとは子どもたちにもたくさん知ってもらえる機会を増やしたい」

■グループの代表・佐藤アツ子さん:
「これからも若い人に、魅力ができたものを続けてほしいなと願っています」

ファッションの都=パリへと渡った「リンゴ染め」。
原口さんは、今回の経験を通して、町全体の観光客の増加など次に繋げていきたいと話します。

■飯綱町地域おこし協力隊 原口光雄さん:
「これを機にどんどんPRや発展をさせていって、日本中、世界中の方に飯綱町のリンゴ染めを知ってもらえたら嬉しい」

ファッションショーで使われた衣装は、今年(2025年)の秋に、飯綱町のいいづなアップルミュージアムで展示される予定です。