JR巻駅(新潟市西蒲区)のすぐ目の前にある不思議な空間、その名も『マキエキマエ』です。
ただのカフェでも、交流スペースでもないこの場所には、子どもから大人までさまざまな人が集まっています。

黄色い建物の『マキエキマエ』は、ほんとうにJR巻駅の目の前にあります。
1階は“交流スペース”。2階の“カフェスペース”は、30分300円の時間制でドリンクバーを利用できるようになっています

午前10時半。
オーナーの齋藤奈月さんは、店内を掃除してお客を迎え入れる準備の真っ最中。

「もう掃除する暇なくて…。昨日 取材に来てもらったら良かった…」

そして、店の前にはキッチンカーが…。
『マキエキマエ』には毎日、日替わりでさまざまなキッチンカーが出店します。

午前11時から営業開始。
さっそく最初のお客さんがやって来ました。
東京の大学に通う4年生、小野晶子さんです。

「電車待ちですか?」
「そうですね、12時台に乗ろうと思っていて…」
「Wi-Fiもあるので、何か作業したり、ネット見たりとか」

小野さんは、春休みを使って山形の実家から巻へやって来たそうです。

「SNSで“のぞきからくり”の展示があるという情報を見てから、ずっと気になって、巻郷土資料館に行きたくて」
「2~3mくらいあってすごく大きな装置。いくつもある窓を覗き込むと、それぞれ別の絵が描いてあって、この絵をつなげるとストーリーになっている」

昔の暮らしや文化に興味があるという小野さん。
その興味は、大学で学んでいる情報工学にも通じているそうです。

「人間とコンピュータがどうやって関わっていくかということを、今後はちゃんと考えていかなければならないと思うんですけど…」
「人間が昔からどういう生き方をして、自分たちにとって道具を使いやすいようにどう改良してきたかを知ることには意味がある」

これから燕の親戚の家に向かう予定だという小野さん。
出発前の腹ごしらえ…ということでキッチンカーでクレープを注文。

頼んだのは、齋藤さんにおすすめされた『ハム七味マヨ』。

「辛いのとマヨネーズがジャンクな感じなんですけど、生地が甘いので、それが不思議と合っている…」