メリットと注意点 なぜ一本化?

喜入友浩キャスター:
24日からマイナ免許証の運用が始まりましたが、これからは免許証の持ち方については、マイナ免許証のみ・従来の運転免許証のみ・2枚持ちの3通りになります。

マイナ免許証のみのメリットの一つとして、更新の手数料が安くなります。

これまでの手数料は2500円でしたが、マイナ免許証のみの場合は2100円、従来の免許証のみの場合は2850円、2枚持ちの場合は2950円になります。

小川彩佳キャスター:
マイナ免許証にすると、オンラインで更新講習が行えるのはいいなと思いつつ、視力検査などには結局出向かなければいけないんですね。

気になるのが、海外に行った際などに、車を借りるために免許証を提示したりしますよね。そのような場合は、マイナ免許証は使えるのでしょうか。

星浩さん:
これから改善はされていくのでしょうが、現時点では、マイナ免許証では国際免許証には通用できないルールのようです。

小川キャスター:
そうなると、まだしばらく様子見かなと思ってしまいます。

喜入キャスター:
マイナ免許証には、注意点もあります。もし紛失した場合、マイナンバーカードは自治体で、運転免許証は警察署などで、2か所で手続きを行う必要があります。

さらに、X上には、こんな理由で、マイナ免許証のみにしないという方もいらっしゃいます。

ぽん@フル免許さん
「フル免許をドヤれなくなるので、マイナ免許証にはしませんw」

ぽんさんの免許証を見てみますと、全ての自動車が運転できるフル免許になっています。ただマイナ免許証のみの場合は、取得した免許の種類や有効期限も表示されません。ぽんさんは、どちらかを持っていれば運転できるので2枚持ちにするということです。

小川キャスター:
やはり、従来の免許証の形は残しておきたいという事ですよね。そもそも、なぜ国は免許証までマイナンバーカードと一体化させようとしているのでしょうか?

星浩さん:
主役はマイナンバーカードで、健康保険証とも一体化しています。マイナンバーカードは現在約8割の普及率ですが、どんどん普及させないと、デジタル社会に間に合わないことから、免許証とも一体化して普及率を上げる計算だと思われます。

本来ならばマイナンバーを使用して、ある病院で検査したデータを、本人の許諾を得て別の病院でも使えるようにして医療費の引き下げにつなげたり、所得制限のある給付金を出すときに、その所得制限を国が把握して給付がすぐできるようにしたりすることが考えられます。

しかし、医療関係者の反対や、所得を把握されるのは嫌だという声から、マイナンバーカードの普及がなかなか進まず、苦肉の策としてやっているのでしょう。

マイナ免許証は、あまり大きなメリットがないので、どこまで一体化が進むのかについては、実際、国もあまり自信がないようです。

小川キャスター:
メリットや意義が国民に具体的にわかりやすく伝わっていかないと、これ以上の広がりは難しいところもあるかもしれないですね。