◆検察「留年が決まり現実逃避のためだった」

事件から1年以上がたって迎えた初公判。冒頭陳述で検察側は「大学の留年が決まり現実から逃れるため殺害する被害者を求めて歩き面識のない被害者にハンマーを何度も振り下ろして殺害した」と主張しました。


一方、弁護側は起訴内容は争わないとして上で「事件当時精神障害があり犯行への影響は少なくない」「自首が成立している」などとして量刑について争う方針を示しています。また、被告人質問で山口被告は「留年や研究室のディスカッションという現実を受け入れるのが嫌になった」「刑務所を居場所にしようと考えた。長くそこに居続けるためには人を襲うしかないと思った。」などと証言しています。

◆遺族「残された家族のつらさを罪に反映して」

初公判を迎えるにあたり遺族はこうコメントしています。

「裁判まで長く感じました。なぜ家族が殺されなければならなかったのか、という気持ちが拭えず、事件のことが頭から離れません。残された家族のつらさを、罪の重さに反映してもらいたいです」

元長崎大学の学生・山口被告への判決は10月25日に言い渡される予定です。