島の安全確保に苦慮 専門家も現状を問題視

大久野島は瀬戸内海国立公園の一部として環境省が所管していますが、事件を受けて島の安全確保に苦慮しています。

環境省もパトロール体制を強化していますが、限界もあるといいます。中国四国地方環境事務所は、「多くの目でいち早く異変を察知して共有していきたい」としています。

今回の事件を巡って、地球温暖化やごみ問題など環境保全を専門とする呉工業高等専門学校の小倉亜紗美准教授は島の現状を問題視しています。小倉准教授は、大久野島に生息するウサギと島の生態系についても研究しています。

小倉亜紗美准教授
「ウサギは柔らかい葉っぱとか好きなんですが、私たちが調査していたら『ばりばりばり』って音が聞こえてきて。何だろうと思ったらアメリカフウというすごく硬い葉っぱ、しかもバリバリになった落ち葉を食べているのを目撃するなど、本当に草が足りていないと感じました」

小倉准教授は、観光客が持ち込むエサを食べないと、ウサギが生きられない環境になっていることが事件の背景にあると指摘します。