萩谷弁護士「政治資金規正法は抜け穴状態」
井上キャスター:
これまでもやっていたのであれば、石破総理のポケットマネーだと言えるかもしれませんが、総理の座についていきなり始めるということであれば「どうなのか」と思います。
石破総理は「政治活動ではない」という一点張りです。政治家に話を聞くと「どう思っているかだから、それで逃げられる」ということですが、それで逃げられるのであれば、ザル法ともいわれる「政治資金規正法」、法律を変えるべきだと思います。
その上で、どこをどう変えるとこういうことができなくなるのか、変えなくても良いという法律家もいますね。

弁護士 荻谷麻衣子さん:
政治資金規正法に違反するかどうかについては、政治活動に関する寄付かどうかという話題がありました。しかし、法律は、通常一般の常識的に考えてどうかという点から解釈します。規正されている本人が、どう考えるかで決まるものではありません。
政治家の考える政治活動ではないという理由で、収支報告書に出てこない政治家間の不透明な金品的なやり取りがこれまでもなされていて、それが通常なのであれば、政治資金規正法は、政治資金を透明化して民主主義が歪められないようにするという目的を果たしていないことになります。まったくのザル法だということですよね。
ホランキャスター:
菅元総理も「法令の範囲内で」ということでしたが、何をもって法令の範囲内とするのかの目安ははっきり分かりません。どう判断して、法令の範囲内で処理しているということなのでしょうか。
弁護士 荻谷さん:
今回の問題は、政治資金規正法で、政治家個人に対して金品の寄付をしてはならないという点に該当するかどうかです。一般常識から見て、政治活動なのかというところが問題視されています。
私は法律家なので、今出ている情報を一般常識から見れば、政治活動に該当し、政治資金規正法違反の可能性が極めて高いのではないかと思いますが、政治家は「これは政治活動じゃない」としていますので、そう言い張れる法律の状態は抜け穴だと思います。
井上キャスター:
結果、それで逃げられるのだとすると、どうすべきなのでしょうか。
弁護士 荻谷さん:
政治活動の定義をもっと詰めていかないといけないでしょう。ただ、規制をされる政治家が法律を作っているので、それができるかどうかが問題だと思います。