“雨柳さん”はフロリダでも健在

上原:今日はあいにくの雨なんですけど、日本からよく言われてるみたいで、今日は試合ではないんですけど、なぜピンポイントでインタビューのときに降るのかと(笑)
※青柳は、阪神時代から登板する日に雨天が多く“雨柳さん”の愛称で親しまれていた。

青柳:あわせてきましたね(笑)

インタビューに応じる青柳選手

上原:(笑)それは自分の中で何か意識とかあるんだ?先発のときにあるでしょ?

青柳:先発のときは、はい。もう言われ続けてるんで(笑)でも先発の日に雨が降ったら、僕大体勝てるんで。いいものだと思ってるんですけど。

上原:じゃあ今日はいい方向って捉えて?

青柳:そうですね(笑)

上原:チームの中でやっぱり先発ローテーションに入っている人たちはすごいですか?

青柳:すごいですね。ザック・ウィーラー(34)のライブBPを見させてもらったんすけど、やっぱレベルが違うなって。日本人ピッチャーももちろんすごいと僕は思ってるんすけど、でもメジャーでそれだけ活躍してる選手のボールは違うなって、その日に感じましたね。

上原:バッターはどうですか?味方だったらブライス・ハーパー(32)がいて、カイル・シュワーバー(32)もいて。

青柳:まだ練習しか見てないですけど、やっぱり規格外というか。でもなんかもっと大きいイメージがあったんですよ。実際会ってみたら、そこまでゴリゴリでかいって感じはしないですけど、ものすごい飛ばすんで。「どこからそのパワーは来てるのかな」って。

上原:ハーパーは本当に日本人みたいな体格で、そこまででかくはないんですけどね。そういう人たちを相手に、戦っていかなくちゃいけないので、最後どうアピールするかですね。

青柳:そうですね、上原さんが1年目のときって、どういう気持ちでした?

上原:自分は憧れで来てたんで。ポスティングをずっと訴えてて、「ダメだダメだダメだ」って、結局FAになってきたときは、もう楽しみしかなかった。やっと行けるって。来たときは本当に気持ちとしては小学生のときに味わった野球感みたいな感じで。思いっきり打って、思いっきり投げても楽しくやってたっていう感覚で過ごせたかな、キャンプは。

青柳:シーズンに入っても同じマインドでした?

上原:いきなり僕は(相手が)ヤンキースだったから、松井(秀喜)さんもいたし、その中で投げてて、「もうテレビで見た人ばっかりやん」みたいな感じで、わくわく感でやってましたね。「打たれたらどうしよう」っていうよりも、わくわく感が出てくると思います。今もあると思いますけど。

青柳:ライブBPでJT.リアルミュート(34、フィリーズ)と組ませてもらって、そのときに「うわ、リアルミュートだ」と思って(笑)本当にちょっと少年の気持ちじゃないんですけど、そういうメジャーでやってた選手と一緒にできるっていう。僕はまだマイナー契約なんでシーズンをどう過ごすかになってくると思いますけど。キャンプですら、そのメジャーリーガーに触れることがいっぱいあるんで、みんなすごいですし。なんか正直アメリカの方が練習しないよって聞いてたんですよ、最初は。でも全体練習が短いだけで、個人的にはすごいやるんで。

上原:朝5時ぐらいから来て、ウエイトトレーニングしてる選手とかもいますから。

青柳:僕も初日は6時半とかに来たんですけど、ウエイトを終えてる選手がいるんですよ。本当に一流であればあるほど、準備だったり練習がすごいなっていうのをすごい感じます。

上原:あとは、私生活ですね。食事だったり、言葉の壁であったり、その辺はどうですか?

青柳:言葉は本当に苦労しますね。通訳がいるんで喋ってくれますけど、やっぱ自分から行きたくても行けないっていう気持ちになっちゃうんで。まず言葉を覚えたいなと思ってますね。

上原:それはもうボディーランゲージでもいいと思うんですよ。あと、自分がやっていたのは、本当は通訳をグラウンド内に入れない方がいいと思う。自分1人で外野とか球拾いとかそういうときに行って、一緒に単語だけ使うと。そうなると、向こうが結構歩み寄ってきてくれるから、いいと思うんだけどね。

青柳:頑張ります(笑)

上原:食事はもう大丈夫?

青柳:食事は基本的には全然問題なく過ごせてるかなと思います。

上原:最後に今シーズンの目標、どうでしょう。

青柳:もちろん大前提としてメジャーのマウンドに上がるっていうのが、一番だと思うので、メジャーに上がったら、どんな役割でも多分続けて出るのが大切になってくると思うんで、そこにしがみついてシーズン最後はメジャーで終われるように頑張っていきたいと思ってます。