兵庫県知事選以降、SNSでは誹謗中傷や虚偽を含む動画が拡散しました。似たような動画が大量に作られ、拡散する背景に何があるのか?取材しました。

「常軌を逸しています」竹内元県議がネット上の広告に懸念

兵庫県知事選を巡っては、立花孝志氏の動画などがネット上に拡散された。

2025年1月、自ら命を絶った竹内英明元県議が生前、ネット上のある広告に、懸念を示していたことがわかった。

竹内さんと親しかった現役の県職員。兵庫県知事選の告示前の10月、こんなLINEが送られてきたという。

竹内さんのLINEメッセージ
「選挙運動の一環として動画をネットで拡散するというやり方。常軌を逸しています」

LINEに示されていたのは、クラウドワークスというサイトの文面だ。

クラウドワークスのサイトの文面
「政治系チャンネル(石丸伸二、斎藤知事など)のライターさんを募集します!」

動画の作成に報酬を支払うという広告だった。

現役県職員
「普通のやり方ではないということで、強い違和感を感じたのかなと思います。こういう番組作りを有料で募集しているということで、誰がお金を出してるのかなという質問ですね」

兵庫県知事選が始まると、このサイトへの竹内さんの不安はさらに増していったという。

竹内さんのLINEメッセージ
「もう気持ち悪いことだらけです。早く選挙終わってほしいです」
「NHK党の立花に巻き込まれ、奥谷の自宅に集まる人たち。これは私のところにも来ます。民主主義の危機です」

現役県職員
「おかしいとやっぱり思ったのは、竹内さんへの攻撃が強くなってから。一体誰があんな動画を作ってばらまいてるのか。確かにどこの誰ということも全くわからない人たちが、一方的な感覚だけで切り抜いた動画が拡散されていたので」