世界で唯一原爆被爆を経験した医科大学としての歴史を持つ長崎大学では、今年所蔵する被爆資料を、未来に残すプロジェクトに取り組みます。その中でも特に貴重な資料を紹介します。
犠牲者500人

爆心地からおよそ550メートルの長崎大学坂本キャンパス。前身の長崎医科大学では、原爆で学内にいた教職員や学生500人あまりが犠牲となりました。

ほとんどが木造だった校舎は倒壊し焼失。数少ないコンクリート製の建物の一つ、当時の配電室だけが今もその姿をとどめ、大学関係者向けの宿泊施設として利用されています。

爆風で傾いた当時の正門の門柱も、台座との間に隙間ができたまま残されていて、被爆の記憶を伝え続けています。

原爆後障害医療研究所資料収集保存・解析部 横田賢一助教:
「長崎大学医学部では多くの(被爆関連)資料を保有しています。旧長崎医科大学として持っていた歴史的な資料は今後も永く保管を続けていきたい」