ロシアは「ボールを再び投げ返す」可能性 モスクワから報告

ーーアメリカがボールはロシアにあるとしている中で、ロシアはどうそのボールを返すのでしょうか?

まず、米ロ接触については詳細はまだ明らかになっていません。ロシアはそこでアメリカ側からウクライナとの協議について報告を受けるとしています。

さて、ボールはロシア側にあるということに対してですが、交渉において難しい要求を突きつけ、ボールは相手側にあるとするのが常とう手段のロシアにとっては、やりにくい状況に持ち込まれた形です。

ウクライナの前線や越境攻撃を受けるクルスク州で優勢とされるロシアとしては、停戦を急ぐ必要はなく、表向きは強気の姿勢を崩していません。

ただ、このまま停戦に応じなければ「交渉を避けているのはウクライナ側だ」としてきたロシアの主張が崩れ、トランプ氏から「平和を望んでいないのはロシア」とみなされ、米ロ関係の正常化に向けた動きにも影響が出かねません。

ーーロシア側はどう動いていくのでしょうか?

ロシアはボールを再び投げ返すことが考えられます。交渉には応じる姿勢を見せつつも、停戦に応じるための条件を突きつけて、ボールは相手側にあると結論を先延ばしするものとみられます。

これまで交渉開始の条件として、ウクライナのNATO加盟断念や、一方的に併合した四つの州からのウクライナ軍の完全撤退を要求しているほか、プーチン氏は紛争の根本的な原因を取り除く必要があるとしていて、こうした条件について何らかの合意を求める可能性もあります。

いずれにせよ早期の停戦が成立するかは、まだ見通せない状況だと思います。