"念ずれば花開く"願いはきっと叶うと信じ続け、離島の夢を叶えた。長崎県県立壱岐高校が春夏通じて初の甲子園出場を決めた。

"念ずれば花開く"願いはきっと叶うと信じ続け、離島の夢を叶え「島内にあふれる歓喜」


逆境をはねのけ、つかんだ聖地・甲子園に島民からは「夢かと思うぐらい」「100年に一度の出来事」と喜びの声が溢れた。100年に1度と称される奇跡には選手と島民との絆があった。

「ハンデを逆にプラスに変える」

九州の玄界灘に浮かぶ離島、長崎県・壱岐市、通称・壱岐島(いきのしま)。島内には150以上の神社があり、神々が宿る島と言われる。その島の高台にあるのが壱岐高校である。全校生徒は414人、約半数が国公立大学に進学する文武両道の公立校である。野球部員全25人(選手21人マネージャー4人)が壱岐出身である。その強さの秘密は長崎で好成績を収めた島にある2つの中学校(勝本中学校、 郷ノ浦中学校)の選手達が壱岐高校へ進学した事が大きかった。

秋の九州大会でベスト8に躍進し、選抜高校野球で21世紀枠の切符を掴んだ

去年、秋の九州大会でベスト8に躍進し、選抜高校野球で21世紀枠の切符を掴んだ。チームをまとめるキャプテンでエースの浦上脩吾(3年、うらかみ・しゅうご)選手がその困難な点を振り返った。
・離島なので練習試合をしようとしても相手が1校しかない
・他校と練習試合をする機会が少ない
・遠征の際は船を使うので時間がかかる
島外での試合は、フェリーや宿泊代など1度の遠征に約30万円(部員25人分)が掛かる。年間20回の遠征で約600万円を保護者や地域の人達からの支えを受け、活動をしてきた。

「ハンデを逆にプラスに変える」逆境をはねのけ、春夏通じて初の甲子園出場を決めた


指揮をとる坂本徹監督は「ハンデをハンデと思ってしまうとマイナスな考えになってしまう。ハンデを逆にプラスに変える」と逆境をチャンスに捉える気持ちで取り組み、打ち出して来た。