東日本大震災で「津波にのまれた」経験がある、岩手県釜石市の旅館の元女将が、発生から14年となる今年、高知の宿泊業者らを前に“あの日”の記憶を語りました。
南海トラフ地震による津波で、同じく甚大な被害が想定されている高知で、同業者に経験を伝えると同時に、「抱いておくべき重要な心構え」を伝えました。

1月、高知で講演を行った、岩手県釜石市の旅館「宝来館」顧問の岩﨑昭子(いわさき・あきこ)さん。2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災した経験を、高知の宿泊業者らに語りました。

当時、「宝来館」で女将を務めていた岩﨑さんは、その日、突然、“震度6弱”の揺れに見舞われたといいます。午後2時46分、最初の地震でした。

◆岩﨑​昭子さん
「私は『みんな外へ出て!』と…。駐車場に集まって、『みんな山に逃げるよ!』って言ったんですね」

あの“大津波”が来る前、2011年当時でも、地震の後に「山に逃げる」ことが真っ先に頭に浮かんだという岩﨑さん。それは、1993年の「北海道南西沖地震」の経験からでした。