災害時に子どもの心のケアにどうあたるべきか?
子どもたちの「こころの応急手当て」を学ぶ研修会を取材しました。
長野市で9日に開かれた研修会には、児童養護施設や災害ボランティアなど、県内で子どもの支援に関わるおよそ20人が参加しました。
講師を務めたのは、日本(にっぽん)赤十字学園の研究所で被災者の心のケアを研究する森光玲雄(もりみつ・れお)さん。諏訪赤十字病院の臨床心理士で東日本大震災などで活動してきました。
もう1人が世界各地の被災地や紛争地帯で子どもの支援に携わる赤坂美幸(あかさか・みゆき)さん。
強調したのが、被災時の「地域の力」です。
森光玲雄さん:
「災害が起きた時に専門家が被災地にたどり着くには時間がかかる。ずっと長く被災地域で支援を提供し続けられる方は地元の方。市民、普段から子どもに関わる地元の方にこういう知識を知ってもらうことが何より地域の力になる」
災害時に子どもの心のケアにどうあたるべきか?
研修会で示されたのは、「こころの応急手当て」のための4つの原則です。
「準備」「みる」「きく」そして「つなぐ」。
これが災害などの緊急時に子どもの心を傷つけず対応するためのルールで、専門家は、PFAと呼びます。
このPFAに則った子どもの心のケアは、専門家だけのものではなく、周りにいる誰もができるものです。
たとえば「みる」。
子どもが助けを必要としているか、ストレスを抱えていないかを確認します。
そのうえで「きく」ときには、寄り添いながら、耳を傾け、子どもが話したいときに話せる環境を作ります。
さらに「つなぐ」は、自分たちで解決できないことを、適切な支援が受けられるようサポート。資格を持った専門家などに支援の輪をつなぎます。
研修会の参加者は、話し合いを重ねながら、丸1日をかけてPFAのルールを学びました。
研修会が開かれるきっかけとなったのが、市内でも大きな被害が出た2019年の台風19号災害です。
ながのこどもの城いきいきプロジェクト 小笠原憲子事務局長:
「2019年に避難所で子どもたちの対応したときにすごく迷いがあった。ガイドライン的なものがあれば、今度支援に入る人たちが専門家じゃなくても自信をもってできる。ガイドラインが必要だと思っている」
今回の研修会は、被災地での支援で浮き彫りとなった課題などをもとに子どもの支援のガイドラインを作ろうと市内のNPOが開きました。
最後には、「被災した子ども」や「支援する大人」などの役に分かれ、「準備」「みる」「きく」「つなぐ」の4原則を実習で体験しました。
参加者:
「普段は児童養護施設で働いているんですけど普段接する子どもたちの支援にも生かせるかなと思って参加した。待つ姿勢、子どもに接する姿勢を練習できたので良かった」
参加者:
「何気なくやっていることの中に理論的に言語化されているのがいい。たくさんの方に学んでもらって専門的でなく、普通の人に知ってもらうといいと感じる」
NPOでは、ガイドラインを来年度中にまとめて、子どもの心の支援のネットワークづくりを進め、県の内外にも広げていきたいとしています。
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