山口県萩市で60年以上、親しまれた食堂。一時は、存続の危機にさらされました。店主やスタッフの高齢化のためです。危機に立ち上がったのは1人の女性。この店の料理で育ってきた、店主の孫が「山本食堂」の味をつなぎました。

店主の孫が飲食業の道へ

むつみ豚のとんかつに、地元の食材を使ったおばんざい。オリジナルの酒。2024年10月、萩市土原にオープンした「酒ト定食 はっち」です。店の主は、土岐ちづるさん。飲食業に初めて足を踏み入れました。

土岐ちづるさん
「私が生まれも育ちも萩で、萩が大好きっていうのもありますし、萩に恩返しできることができたらいいなと思って萩に出店しました」

看板メニューは「ちゃんぽん」。あっさりしたスープにたっぷりの野菜。まさに「ほっとする味」です。実はその味は、長年地元に愛される食堂を営む祖母と作り上げたものでした。その食堂は、1960年創業の山本食堂です。