東京電力の旧経営陣が強制起訴された裁判で、無罪判決が確定したことが、6日に明らかになりました。こうした中、民事裁判を続ける原発事故の被災者からは、「納得がいかない」という声が聞かれました。

7日、仙台高裁で開かれたのは、福島県浪江町の帰還困難区域、津島地区の住民が、地域の原状回復などを求めて、国と東電を訴えている民事裁判です。

東電の旧経営陣が強制起訴された裁判について、最高裁は、5日付けで検察官役の指定弁護士の上告を退け、無罪判決が確定することになりました。7日の開廷前の集会でも、最高裁の決定への発言が相次ぎました。

津島訴訟原告団・佐々木茂さん「本当にこの人たち(裁判官)は偏差値の高い大学を出て司法の道に入られて、その程度のこともわからないで人の上に立って、社会正義と言ってそれをまっとうしていく。恥ずかしいと思わないのかな」

原告団長を務める今野秀則さんは…。

津島訴訟原告団・今野秀則団長「刑事責任がないという判断が出たということなんですけども、私たち原発事故の被害を受けた者にとっては、到底納得できない。そんなことが許されるならば、今後も原発事故は防ぎようがない」

民事裁判では、いまも事故の責任が問われ続ています。津島訴訟の次回の裁判は、5月に行われます。