外来種の中から生態系などへ影響を及ぼすおそれのあるものを、国は「特定外来生物」に指定しています。その中でも極めて繁殖力が強く、国や自治体を悩ませるある植物が今年1月に岡山県内で初めて見つかりました。その正体とは・・・
地球上で最悪の侵略的植物 岡山県で初めて確認
緑色の茎に赤色の根元。岡山県倉敷市真備地区の小田川の河川敷9カ所で、専門家の間で「地球上で最悪の侵略的植物」と呼ばれている水草が見つかりました。

(記者)
「地球上で最悪の侵略的植物といわれているんですけど」
(近所の人)
「いやいやいや、そんなの怖い」
(近所の人)
「そんなところにあるん?」
(記者)
「そこの橋の下に」
(近所の人)
「何か害があるんですか?」
川のほとりの草木が生い茂ったため池です。

ここで確認された植物の正体は…。現場の確認を担当する環境省の中嶋豊さんです。
(記者)「これは何ですか?」
(環境省中国四国地方環境事務所 野生生物課 中嶋豊さん)
「ナガエツルノゲイトウと言う特定外来生物です」

ナガエツルノゲイトウ。南米原産の水草で、これまでに27都府県への侵入が確認されています。岡山県内で発見されたのは、今回が初めてのこと。その経緯は分かっていません。冬場は目立たず、他の植物と見分けがつきにくいといいますが…。

(環境省中国四国地方環境事務所 野生生物課 中嶋豊さん)
「今は枯れた状態なんですけど、春先になると芽を吹いて広がっていくということで、これが繁茂すると周りの在来の植物が抑えられる。魚や虫がいれば生息できなくなる」
その特徴は異常に強い繁殖力です。滋賀県の琵琶湖では、ナガエツルノゲイトウが、水路を塞ぐ程まで拡散。水中で根をびっしりと張り巡らせ、排水ポンプが停止したこともあったといいます。また乾燥に強く陸上でも生息できるため、畑や田んぼでの農業被害も相次いでいます。なぜこの植物が、ここまで繁殖するのでしょうか?














