ところが、提出された監査の書類について、園の関係者から耳を疑うような話が…

園の関係者
(監査用の書類に)いない職員の名前を出すし、辞めている職員の名前を出すし、産休に入っている職員の名前も出します

園の関係者
途中で辞めているんですけど、そのままいたことにしておいて、本来なら園児をどこかに転園させないといけないのを、先生が辞めていないことにすればバレないので

中部広域市町村圏事務組合によると、実施された監査の結果が出るまでには1か月程度かかるということです。
また、町の聞き取り調査の中で別の問題も浮き彫りになりました。

渡久地政志 北谷町長
「町単独で出している特別支援の加配保育士が足りていないんじゃないか」

北谷町では支援が必要な園児に対して、安全確保などの観点から加配保育士を個別で配置しています。園では、支援児2人に対してそれぞれ1人ずつ保育士を配置することで、町から年間700万円以上の補助金が支払われることになっていました。
しかし、関係者にその実態を聞くと…

園の関係者
「支援が必要な子は歩行が不安定だったり、食事も小さくしていても飲み込みづらくてえづいたりするので、常に見ておかないといけない状況なんですけど」
「人数がいないから今日は(加配無しの)2人でやってねとか」
「結局その子はほったらかしにならざるを得なくて、他の子たちも安全にしないといけないから」

園の理事長と園長はRBCの取材に対して次のように話しています。

理事長と園長
「コロナ禍の突発休などで保育士の確保が難しい実情はあります。監査は元々7月に予定されていたので、当時提出した書類には今は産休中の保育士が1人含まれています。また監査の日には休みの保育士もいました。それ以外に産休や、既に退職した保育士を監査の書類に記載したという事実はありません」

支援児に対する加配保育士の不足については…

理事長と園長
「支援児に対して配置する加配保育士は、保育士の資格を持たない支援員の配置でも良いと思っていました」

園の関係者は監査の結果に関わらず、人員不足を解消するための早急な対応を求めています。


園の関係者
「監査を入れたらどうこうじゃなくて今すぐ動いてほしいんです。自分たちがいつ人を殺すかもわからない状態でいるのに、命を預かる仕事で本来こんなことをやってはいけないのを園長先生も全部わかっているのに、何も動いてくれなくて分かっているのに目をつむって普通の平気な顔して」

園の職員らは、人員不足から来る不安などを理由に12人が辞表を提出していて、今年度中の退職を希望しているといいます。