
園の関係者
「本当にいつ事故が起こるか分からないくらいの人数でやっているんですよ。命を預かる保育の場では絶対あってはいけないことなので」
そう話すのは、北谷町にある認可保育園の関係者たちです。この園をめぐり、今、保護者などから「保育士の数が足りていない」と町への通報が相次いでいるといいます。
内情はどうなっているのか、4人の園関係者がRBCの取材に応じました。
園の関係者
「明らかにオーバーな人数を、本来3人の先生がいるべきところを1人ぐらいの割合で、何十人を1人で(みるのが)当たり前で、(それでは)見きれないので。今は本当にラッキーなことに大きな事故は起きていなくて、でもいつ本当に起きるか分からない状態」
関係者たちが口をそろえて語るのは、園児の人数に対する保育士の少なさです。

必要な保育士の数は、県の基準で年齢ごとに定められています。例えば0歳児は3人に対して1人、1歳児と2歳児は6人に対して1人の保育士が必要です。しかしこの園では、1人の保育士で1歳児13人をみることもあったといいます。
保護者たちの声は、渡久地北谷町長にも届いています。
渡久地政志(とぐち まさし) 北谷町長
「役場の方に通報がありまして、(保育士の)配置基準は最低限の基準だと思っていますが、それが通報の話では保たれていない。まず子ども達の命が心配というのがありましたので保育園の質の低下は絶対に避けなければいけない」
通報を受けて町は8月に園を視察し、保育士らへ任意で聞き取り調査を行いました。

渡久地政志 北谷町長
「立ち入り調査の段階では、なかなか具体的な内容をお伝えすることは出来ないんですが、その内容自体が監査をした方が良いんじゃないかということで、(監査の権限がある)中部広域市町村圏事務組合と県に逐次対応をお願いしているところであります」
情報をうけた中部広域市町村圏事務組合は、先月28日に監査へと踏み切りました。この時行われた確認監査は、職員が施設を訪問して、園が事前に提出した保育士の配置図などと、園の関係書類等を照らし合わせ、法令に沿った運営がされているかを確認するものです。