2016年に児童福祉法が改正され、親元などを離れて養育が必要な子どもは、原則として里親やファミリーホームなど「家庭的な環境」で育てることが求められています。

しかし、県内で昨年度末時点で、児童養護施設や乳児院など施設で暮らす子どもが553人いるのに対し、里親の元で育てられている子どもは82人、ファミリーホームで暮らしているのは31人で、里親やファミリーホームへの委託率はまだ17%ほどです。

制度についての認知度が低いことや、受け入れる里親などの数が少ないことなどが背景にあるとみられています。

米重さんは結婚するまで県の児童福祉専門職員を務め、児童相談所などで様々な事情を抱えた子どもたちと接してきました。

(米重花子さん)「児童養護施設が悪いとは思っていないけれども、それでも里親やホームの方がいいと思う。1番の理由が『同じ人がいつもいる』ことが大事。実家のように、ちょっと休みたい時や、人生の選択の岐路に立った時に帰りやすい」