岡山県奈義町の「日本原演習場」は、中国・四国地方最大規模の自衛隊の軍事演習場です。そこで50年以上にわたり反対活動を行っているのは、1人の酪農家の男性。彼に密着したドキュメンタリー映画の公開が始まりました。
撮影した監督が伝えたかったことは、撮影開始当初、監督自身も予想していなかった意外なものでした。
■ドキュメンタリー「日本原 牛と人の大地」 出会いはミーハーだった




(映画予告音声)
「米軍用に『NOENTRY』と英語で書いてある。」
「父が牛飼いになって、もうすぐ50年になります。牛飼いになる前、父は医学部の学生でした。父が医者ではなく牛飼いになったのは、自衛隊と戦うためでした。」




映画の舞台となるのは岡山県北の奈義町。主人公は日本原演習場のすぐそばで農業・酪農業を営む内藤秀之さんです。演習場の中には「内藤家のサツマイモ畑」もあるといいます。




(日本原牛と人の大地 黒部俊介監督)
「たまたま知り合いから『岡山大学の医学部にいたのに辞めて、自衛隊の軍事訓練に反対するためにウシを飼うという仕事に就いて、50年以上にわたってそういうことをしている人がいる』と聞いて」
「そういう変わった経歴に、最初はミーハーなところがあってちょっと気になって会いに行ったという。」