岩手県で延焼が続く大規模な山林火災で、青森市の消防本部から応援で消火活動に入った隊員が取材に応じ、「天候によって状況が刻一刻と変わり難しい対応を迫られた」と現地の様子を振り返りました。

岩手県大船渡市の大規模な山林火災は、発生から6日目となった3日も延焼が続いています。

中澤美寿妃 記者
「後ろに見えているのが綾里地区です。山の中腹やふもとでは、赤く燃えているのが確認できます。白い煙も立ち込めていて、この辺りにもこげ臭い臭いが漂ってきています」

山林火災の延焼が止まらない、太平洋側の大船渡市は3日も乾燥した状態が続いています。岩手県などによりますと消失面積は2100ヘクタールに拡大しました。

避難指示の対象は約1900世帯、4600人に上っています。

現地には青森の消防本部からも第一次の応援部隊が入り、住宅地への延焼の阻止などを行いました。

3月1日に活動を終えた隊員は、天候に左右される消火活動の難しさを語ります。

現地入りした 青森消防 東消防署 大川智弘さん
「消火活動をして、山間部の集落地帯を守る形で対応してきたが、いきなり山から火が降りてきたり、山を火が駆けのぼったりと天候によって、刻一刻と状況が変わり、かなり難しい対応を迫られたところではありました」

現地入りした 青森消防 中央消防署 渋谷明仁さん
「焼けている住宅街があった。海の近くで震災の時に(津波で)流されたような家が復興したのが、また燃えてしまったのかという思いがありまして、そこの所が二重苦三重苦に住民に降りかからないといいなと思いました」

県内の消防本部からは第二次隊115人が応援に入りました。

消防や自衛隊が懸命な消火活動を続けていますが、消失面積が日々、広がっていて鎮火の見通しは立っていません。