どんぶりに入っているのは麺とスープだけ!チャーシューや味玉などの具材を省いたラーメンを提供する店が増えています。
「具なしラーメン」増加ナゼ?
「ラーメン1杯の価格が1000円を超えると心理的なハードルがあって、店に足を伸ばさなくなる」

こう話すのは、これまで900以上のラーメン店を取材している雑誌の編集者です。
一方で、食材や人件費・光熱費などのコストは上昇。ラーメン店では低価格を維持することが難しくなり、2024年の倒産件数は72件と過去最多に…。(※帝国データバンク調べ)

そんな中、増えているのが、“具材なしで1000円以下”のラーメンを出す店です。
ラーメン編集者 佐々木正孝さん:
「ここ2年くらいで約2倍に増えて、徐々に注目されている」
有名店も続々と参入
食べログ百名店に5年連続で選ばれ、行列の絶えない人気店『らーめん MAIKAGURA』(東京・世田谷区)

こだわりは、福島県産のブランド鶏を中心に数種類の鶏ガラと水のみで炊いた、黄金色の透明なスープと、のどごしを追求した自家製麺。
人気商品は「柚子塩ラーメン」(1180円)ですが、スープと麺はそのままに、<チャーシュー・味玉・メンマ・ネギ>すべての具材を省いた「かけそば(塩)」は880円です。

THE TIME,マーケティング部 原千晶部員:
「鶏の旨みもしっかりありますし、後味はスッキリ。麺はツルっともっちもち、のどごしもとてもいい。具がない分、麺とスープの味わいをダイレクトに感じられる」
“具なしラーメン”を始めた理由は、やはり1000円の壁。
券売機には、「塩つけ麺」(1480円)、「鶏白湯Crema」(1400円)など、1000円超えのメニューが並んでいますが…

店主・一条太一さん:
「“高い”というイメージをお客さんに持ってほしくない。価格帯の選べる範囲を広げた方が、ラーメン自体も、みんな離れないで食べてくれるかなと」