【ギモン】花粉症になる人とならない人の違いは?

そもそも「花粉症」は、体内に侵入した花粉を体が異物と認識してしまい、侵入した異物を排除しようとする反応です。
症状としては、くしゃみ、鼻水、目のかゆみ、頭痛、皮膚炎、だるさなどがあります。

大谷義夫院長:
中心は鼻や目なんですけども、皮膚が赤くなって皮膚炎になる方もいらっしゃいますし、さらに気管支まで入れば喘息を起こしたりもします。

花粉症になる人とならない人の違いは何なのでしょうか?

大谷医師によると、違いは大きく3つ。
▼アレルギー体質
▼生活環境
▼ストレス

かつて発症のメカニズムとして『コップ理論』がありました。
自分のそれぞれ持っているコップ(容量)の中の花粉がいっぱいになって溢れ出たら花粉症になるという理論でしたが、今は『シーソー理論』になっています。

シーソーの片側は「抵抗力」、もう片側は「花粉」です。
調子のいいときは花粉が体内に入ってもバランスが取れますが、花粉の方の重みが増えて、抵抗力とのバランスが取れなくなると花粉症を発症してしまいます。
一度発症したら完治する人は少ないですが、ほぼ封じ込めることは可能だといいます。

大谷義夫院長:
舌下免疫療法をすることによって、数年間薬を使わないで済むぐらいの寛解という状況に持っていくことは可能です。

恵俊彰:
免疫力がしっかりあれば対応できるってことですか?

大谷義夫院長:
免疫バランスがしっかりしていれば。
花粉の量は年によって変わるじゃないですか。ストレスだったり持っている抵抗力、そこのバランスで決まっていきます。

【ギモン】日本以外でも花粉症はありますか?

実は、スギ花粉症はほぼ日本だけのものです。

池袋大谷クリニック 大谷義夫院長:
元々北米はブタクサ、ヨーロッパはイネ科が多いらしいんですけども、スギ花粉症はほぼ日本だけです。しかも北海道はシラカバで、沖縄はイネ科が多いですよね。
ただし、北海道のシラカバ花粉に陽性だった方が東京にいらっしゃって数年経つと、スギ花粉症になる人もいます。

スギ人工林の全国分布を見ると、東北、九州、四国などに多く、北海道や沖縄、関東地方ではスギ林は少なくなっています。
しかし、東京でも花粉症になる人は多くいます。一体なぜなのでしょうか?

気象予報士の森朗氏によると、花粉は、200km飛ぶこともあるそうです。東京は四方八方どこから風が吹いても花粉は飛んできてしまう。
さらに、アスファルトの地面では多くの花粉が吸収されずに舞ってしまうことも考えられます。
この時期、北海道・沖縄などスギの少ない所へ『避紛(ひふん)』する人もおり、自治体やホテルなども滞在を後押ししています。