「あぜ道が波を打つようになっていた」

宗徳寺の近くには活断層の上を走る道路があり、ここを挟んで、段差のような地形が。

地震の痕跡は地形として残っているものの、戦時中のため当時の写真や資料は十分に残されていません。

こうした中、活断層による地震の被害を伝える貴重な資料の存在が明らかに。それを大切に保管していたのは、岩瀬あい子さん(88)。

(岩瀬あい子さん・88歳)「ガシャーって家が壊れる音が2回した」

岩瀬さんが見せてくれたのは、1本のカセットテープ。「忘れじの声」というタイトルが付けられたこのテープは50年ほど前に、父親・愛一さんら地元の人たちが地震の経験を後世に伝えようと、吹き込んだものだといいます。

(父・愛一さん)「午前3時を回ったくらいにガシャーって。(揺れは)下から持ち上がるようだった。宗徳寺の西から田んぼのあぜ道が波を打つようになっていた。大変だった」