2人で生まれるものを捉えていく“撮影”

Qどうしても撮りたいというこだわりのシーンは?

これは松尾スズキさんと阿部サダヲさん2人のシーンなんですけども、2人が言ってみれば演劇人ですから、カメラで細かく切り取っていくというよりもどっしりと望む背景の中で自由に演じていただきたい。2人で生まれるものを我々が捉えていく。

カットで産んでいくんではなくて、芝居が生むものを捉えていくっていうのが望みだと思うんすね。

優れた俳優が集まってくださいました。サッカーでいろいろ言うならばA代表ですよね。日の丸つけて、芝居してるような人たちが集まってくださった。阿部さん、満島さん、宮沢さん 初めですよね。
こんな幸せな撮影空間はないわけで、それを極力混じりっ気なしでお客様に届くように仕上げるのが我々裏方の仕事だと思います。


もう目を覆いたくなるような出来事は地球上でいつもいつも起こっていますよね。
それは戦争であり、事故であり、虐待であり、過失であり、たくさん起こってるんですけれどもそれが急にゼロになることはないかもしれないけれども、生きている人間が美しく生きようと心掛ければきっと未来は良くなると思ってるんです。


美しく生きることでしか、人は美徳を維持できないと思うんですよね。


人間全てが持っている要素の一つに美徳がある。そのため、それを長く、あるいはどなたに対してもどんな相手に対しても、どんなどの瞬間でも持続するためには美しく生きるしかない。その気持ちを「まきもと」に込めてるんですけどね。

自分に繋がる人、あるいは明日人に感謝する気持ちがこの映画を通して皆様に受け止めていただけたら本当に嬉しいです。


なんかでもそんなに難しい映画ではなくて阿部サダヲさんは本当に愛すべき主人公で、たくさん笑ってもらえるシーンもあると思うんですよね。

だから堅苦しくお考えにならないで、映画を見ていただけたら最高です。