21日、自⺠・公明の両党と日本維新の会が合意して、ようやく成立の見通しが立った来年度予算案。そこには石破政権と野党によるギリギリのせめぎ合いがありました。

“裏⾦のキーマン”への聴取は延期…石破総理は低姿勢

2月19日、⽯破総理の姿は委員会室にありました。この⽇、来年度予算案の成⽴に向け、⼤詰めの審議が⾏われるはずでしたが、やがて⽯破総理が退出。結局、委員会は開かれませんでした。

審議はなぜ突然ストップしたのか。発端となったのは、裏⾦問題での参考⼈聴取をめぐる⾃⺠党の対応です。

⽴憲民主党 安住淳 予算委員⻑
「(⾃⺠党から)『この質問はふさわしくないからやめろ』とか考えられないような対応。委員⻑として看過できない」

安倍派の元会計責任者 ‧ 松本淳一郎⽒への参考⼈聴取について、⾃⺠党側から質問を制限するような要求があったというのです。さらに…

⽴憲民主党 ⼭井和則 予算委筆頭理事
「安倍派の議員から松本⽒に『出るな』というような電話なり連絡なり圧⼒がきて、結局、明⽇(の聴取)もキャンセルになってしまった」

⼀⽅の⾃⺠党は…

自由民主党 井上信治 予算委筆頭理事
「安倍派の皆さんからいろんな意⾒があったので、(聴取が)キャンセルに⾄ったと、それは事実無根」

真相は闇の中ですが、いずれにしろ“裏⾦のキーマン”への聴取は延期に。

安倍派の裏⾦事件では幹部議員らが⼝をそろえて関与を否定する中、 事務⽅の松本⽒は有罪が確定しています。

しかしその裁判の中で、松本⽒は裏⾦作りにつながるキックバック(ノルマ超過分の還流)をめぐって、ある幹部から再開を要求されたことを証⾔。その「幹部」とはいったい誰なのか。参考⼈聴取が注⽬されていたのです。

こうした事態に、⽯破総理は…

⽯破総理
「(参考人聴取で)『あれは⾔うな、これは⾔うな』ということがあるとするなら、それは望ましいことだと私は思わない。参考⼈(松本⽒)が応じることができるよう、⾃⺠党として最⼤限努⼒する」

協⼒姿勢を⽰し、参考⼈聴取の延期を謝罪。予算成⽴に向け、低姿勢に徹しています。