家では家事のほとんどを担う 夕食は1人で「カップラーメン」

送検される少年を乗せた車 去年2月

暴言や暴力に加え、少年がさらされたのは「ネグレクト」だ。
介護職の父と薬剤師の母はほとんど家事をしなかった。少年が家の掃除や洗濯をして、自分で料理もしていた。子どもなら誰しも楽しみにする弁当も作ってもらったことはなく、朝早く起きて自分で作っていた。

弁護士:弁当を作ってくれたことはあった
少年:なかったです。1回もないです。
弁護士:料理はなぜやり始めた
少年:自分がやらないと健康的な食事がとれないから。
弁護士:朝食は
少年:基本ないか良ければ食パン1枚。
弁護士:夕食は
少年:小学校のころはカップラーメンを食べてました。
弁護士:家族と食べていた
少年:一人で食べていました。

1人で食べることについては「そういうものなのか」と受け入れていた少年。自分と両親のために作った料理は両親が食べることはほとんどなく捨てられた。家から閉め出され家に戻ることができず、数日間公園で過ごすこともあった。本来助けてくれるはずの両親を頼ることができず、幼い少年は「孤独」の中で成長していった。