■「生きてきて一番幸せだった」新たな目標に向かって

そんなそのみさんは2024年、文化庁主催の「若手映画作家育成プロジェクト」で63人の応募者の中から4人に選ばれ、新たな短編映画を完成させました。新作では、性被害に遭った子どもたちが大人になって過去に向き合う姿を自分らしく描きました。そのみさんにとって新たな挑戦です。

佐藤そのみさん：
「撮影中は生きていて一番幸せだったんですよ。お世辞抜きで。この瞬間が二度と来ないのはつらすぎるなと思ったので、また映画を撮れるように頑張りたいなと思います」

震災と向き合い、劇場公開までこぎつけた2つの映画作品。そのみさんは次の夢に向かって歩みを進めています。

佐藤そのみさん：
「震災や地元というテーマからは一旦離れて、ほかにも描きたいテーマがいろいろあるのでひとつひとつ挑戦していこうと思っています。と言っても地元は私にとって大事な要素、場所なので、またいつかここでも撮れるように腕を磨いていきたいです」

劇場公開は全国およそ20の映画館で予定されていて、宮城県内では石巻市のほか利府町や名取市、仙台市の劇場で公開されます。

【劇場公開予定】
イオンシネマ石巻：2月14日～2月27日
イオンシネマ新利府：2月21日～3月6日
イオンシネマ名取：2月21日～3月6日
フォーラム仙台：3月7日～13日
シアターキネマティカ（石巻市）：3月12日～16日