「年収103万円の壁」の引き上げをめぐり、新たに自民党が示した所得制限を設ける案について国民民主党の幹部が「幹事長合意を馬鹿にしている」などと強く批判しました。

国民民主・榛葉幹事長
「きのう自民党から出てきた案は、話にならないね。これでいいとするんだったら、あまりにも幹事長合意を馬鹿にしてる」

自民・公明と国民民主の3党の幹事長は去年12月、「103万円の壁」について「178万円を目指して2025年から引き上げる」などとする合意文書を交わし交渉を行ってきました。

きのう(18日)およそ2か月ぶりに再開した3党の税制協議の場で、自民党が「年収200万円以下の人の場合非課税枠を160万円まで引き上げる」ことなどを柱とした新たな案を提示しました。

これを受け19日、党内協議を行った国民民主の榛葉幹事長は、「国民も失望を通り越して怒りを感じてるんじゃないか」などと自民案を痛烈に批判。

古川代表代行も「基礎控除に所得制限を設ける考え方は当然受け入れられない」などとして、与党側に対し▼所得制限をなくすことや▼ガソリンの暫定税率を廃止する時期を明示することなどを条件として申し入れる考えを示しました。

自民党と国民民主党の主張の隔たりは依然として大きく、両者の溝はますます深くなっています。