背景に「2024年問題」
また、なぜこうした不正が行われたのかについて。
(名古屋市交通局 村上貴信課長補佐)
「こういった処理をした助役に聞き取りを行いまして、『9時間のインターバルが取れないので、自分の判断でやってしまった』と」

背景にあるのは2024年問題。国は去年4月からバスやトラックドライバーの労働時間の規制を強化。バス運転手については翌日の出勤まで、9時間の休息を取ることを義務付けました。
しかし、バスの故障などで残業が発生し、十分な休息が取れなくなった際、その日の残業を「なかったこと」にして別の日に付け替え、労働時間を守っているように見せかけていたということです。

こうした不正は現時点で、去年1年間で少なくとも2件確認されたといいます。これに現役の運転手は…。
(名古屋市営バスの運転手)
「法を守りながら乗務することは、利用者の安全で確実な輸送に繋がる。内勤者は軽んじている。罪の意識がない。いまの市バスの運行は分かりやすく言うと、乗務員の犠牲の上に成り立っている」

CBCの報道を受け広沢市長は…
市は「調査中」を理由に事案を公表していませんでしたが、CBCの報道を受けて、きょう午後公表しました。広沢一郎市長は会見で。
(名古屋・広沢一郎市長)
「あってはならないことが繰り返されている。バスという日常の足で起きているのは申し訳ない」
市は他にも不正がないか調べるとともに、今後速やかに労働基準監督署に報告するとしています。















