児童や地域住民ら約300人が出席した大崎市立鳴子小学校の閉校式では、吾孫子修校長が「152年の幕を閉じる最後の在校生として胸を張ってほしい」と児童を励ましたあと、在校生を代表して6年生の鈴木弥柚さんが校舎に別れを告げました。

児童代表・鈴木弥柚さん(6年)
「この校舎と校庭で過ごせる残りの時間を大切にし、来年度また新たな伝統を私たちでつくってきたい」

1873年(明治6年)に開校した鳴子小学校は全校生徒がピーク時の1958年には約1200人いましたが、少子化により現在は47人にまで減少。

2024年度限りで152年の歴史に幕を下ろすことになりました。

6年生児童
「鳴子小学校が無くなるのは寂しいけど、中学校に行ってもほかの学校のみんなと頑張りたい」「少し寂しい。今までありがとうと感謝したい」

閉校式に、特別な思いで出席した男性の姿がありました。

鳴子小学校の卒業生で、グラフィックデザイナーの佐々木多利爾(たりじ)さん(78)です。

佐々木多利爾さん
「ここが無かったら今の私もない。やんちゃなガチャガチャ騒いでいたのが今の仕事にも生きているような気がする」

現在、東京都内に住む佐々木さん。

1986年から小学館の漫画誌「月刊コロコロコミック」の表紙デザインを担当しています。

佐々木さんは現在まで約40年コロコロコミックの表紙デザインを手がけていて2020年には、ギネス世界記録に認定されています。

そして2024年9月には、出前授業の講師として母校の児童たちと一緒に閉校記念の作品づくりをしました。

佐々木さん
「コロコロにこれを見せたらもっとマンガチックに書いてもらえば良かったのにとか言われてそれもそうだなと思った」