2月末で一時休館となる現・帝国劇場最後の公演「CONCERT『THE BEST New HISTORY COMING』」の開幕記念会見が15日行われ、全日程に出演する井上芳雄さん、浦井健治さん、小野田龍之介さん、甲斐翔真さん、佐藤隆紀(LE VELVETS)さん、島田歌穂さん、三浦宏規さん、宮野真守さんが登場しました。

14日の本公演前には、Aプログラムのゲネプロが行われ帝国劇場で上演されたミュージカル作品53作品の中から64曲を披露。コンサートのオープニングを飾ったのは、帝国劇場で上演されたミュージカル53作品を紹介する「THE 帝劇」。その後も、ノンストップで「エリザベート」「モーツァルト!」「ミス・サイゴン」などの名作や帝国劇場を彩った新作オリジナルミュージカル「Endless SHOCK」「マリー・アントワネット」「SPY×FAMILY」「ジョジョの奇妙な冒険」の曲が続き、最後のナンバーであるミュージカル「レ・ミゼラブル」の「民衆の歌」までの3時間半、盛り上がりながらも帝国劇場の歴史を感じることのできる公演になっています。

また、Aプログラムの2幕ではAプログラムに出演するゲストも登場。鹿賀丈史さんが「ラ・カージュ・オ・フォール 籠の中の道化たち」より「砂に刻む歌」、「レ・ミゼラブル」より「スターズ」を歌唱。

続いて、松本白鷗さんが出演した「ラ・マンチャの男」の映像が舞台上に映し出されると、娘である松たか子さんはスクリーンに映る父に一礼をしてから「ラ・マンチャの男」から松本白鷗さんが歌い続けてきた「見果てぬ夢」を披露しました。

大地真央さんは「サウンド・オブ・ミュージック」から「サウンド・オブ・ミュージック」と、浦井さんとともに「マイ・フェア・レディ」から「マイ・フェア・レディ」メドレーを披露して、帝国劇場の最後となる公演を盛り上げました。

初日を迎え、井上さんは“稽古中からね、もう全てのことが、「今の帝劇。最後だな」って思いでした。昨日も初日としては最後だったんですけど、本当に考え出すといろんな思いがあるんですけど、とにかくお客様に喜んでいただくことと、お客様と帝劇への思いを分かち合うっていうことができる公演に、もう昨日からなってるんじゃないかな。盛り上がるだけじゃなくて、皆さんそれぞれ噛みしめながら見てくださってるなっていう気がしました。毎回、いろんなゲストも来てくださいますし、これも祭りだなと。帝劇最後の祭りを今から2週間楽しみたいなと思ってます。”

A~Gまである各プログラムには、それぞれ帝国劇場にゆかりがある豪華な俳優陣が集結。稽古の様子を聞かれると、井上さんは “気を遣いまくりでした” と笑わせました。“下も知っているし、上も存じ上げているので、中間管理職的な役割でした。”と稽古を振り返ると、最年少の三浦さんは“隅っこで消えそうでした”と続け、笑いを誘いました。


声優として活躍している宮野さんが、“初めましての人が多かったけど、隣に座った人(佐藤隆紀)に「シュガー」って呼んでくださいって急に言われた。で、その容貌で年下でいろんなことがカルチャーショックでした” と話すと、佐藤さんは“芳雄さんが穏やかに見守ってくれている稽古場だからこそ、自由に楽しくやれました” と稽古場の様子を語りました。


井上さんは“共演していなかったりもするけど、稽古を通じてみんなの絆が強くなって、最後まで新しい思い出はできるんだなって感じました”としみじみと話しながら、“日本演劇界にとって寂しいけれど大きな節目でもあるので、感謝の気持ちを込めながら、帝劇を愛し尽くして、抱きしめ続けてお別れしたいなと思っています”と、帝劇への熱い思いを胸に意気込みました。
【担当:芸能情報ステーション】