過去のJアラートで避難したのは『5%』「どこに避難すればいいかわからない」の声
ーー過去にJアラートが出たとき、実際にどれぐらいの人が避難できたかというアンケート結果があります。2017年8月と9月に北朝鮮からミサイルが発射された際に、Jアラートが出ました。その際に行ったインターネット調査で、『ミサイル発射を知って避難などできたか?』という問いに『避難した』と回答したのは8月と9月ともに5%台でした。避難しなかった理由は『意味がないと思った』『どこに避難すればいいかわからなかった』『避難する時間がなかった』こうした人たちが9割5分ということです。では、ミサイルがもしも日本に着弾したらどうなるのでしょうか。

ーーミサイルは放物線を描いた軌道で飛行します。そして一番軌道の高い部分、頂上から落下を始める、この辺りをミッドコース段階というそうです。高度70kmを超えているとき海上のイージス艦で迎撃をするということになっています。さらにそこから高度が落ちて、目標地点に向けて落ちていくあたりをターミナル段階というそうで、高度70kmより低かった場合、地上の『PAC3』で迎撃します。どこに位置するかによって、イージス艦がPAC3かで対応する。ひとまず日本のミサイル防衛はイージス艦とPAC3でカバーされているということでいいですか?
「まずはイージス艦で対処する。そして打ち落とし漏らしたものをPAC3でカバーするという形になっています。従来型のミサイルはこれでいいんですけれども、今の北朝鮮は高度70kmよりも低い、野球で言えばライナー球のような打ち方をするミサイルというのを開発してるんですね。それですとイージス艦が使えないということになりますね。その場合はPAC3で対応するんですが、PAC3は一機一機の防御範囲が狭く数十kmしかカバーできないので、イージス艦に日本のミサイル防衛を頼っているのが現状ですね」















